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ファクタリングの見積もりを取りたい。でも、申し込んだら断れなくなるのではないか。
何社にも見積もりを出したら、それ自体が問題にならないか。
資金が必要な場面ほど、この迷いで1社目に決めてしまいがちです。
先に答えを書くと、見積もりは契約ではありません。
複数社から見積もりを取ることも、条件が合わない会社を断ることも、通常の比較の範囲です。
ただし「同じ請求書を2社と契約する」ことだけは、比較ではなく二重譲渡になります。
この記事では、見積もりから契約までのどこまでなら断れるのか、その線引きと断り方を整理します。
見積もりの段階では、まだ何も約束していない
ファクタリングは、売掛債権(請求書の代金を受け取る権利)を売る契約です。
金融庁も、ファクタリングを「売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス」と説明しています。
売買の契約が成り立つのは、条件(いくらで・どの債権を・いつ支払うか)に双方が合意したときです。
見積もりは、その条件を提示してもらう段階にすぎません。
多くの会社では、最後に契約書へ署名する、あるいは電子契約で締結する手続きがあり、
そこで初めて契約が確定します。たとえばEasy factorは、契約をクラウドサイン(電子契約サービス)で行うと公式サイトに書いています。
つまり、見積もりを受け取った時点で「断れない」ということは一般にありません。
条件が合わなければ辞退する、別の会社と比べてから決める。これは比較として普通のことです。
💡 申込みフォームの規約だけは読んでおく
相見積もりと二重譲渡の線引き
「何社にも見積もりを出すと、二重譲渡を疑われるのでは」と心配する人がいます。
二重譲渡とは、同じ売掛金を複数の相手に譲渡することです。
見積もりの依頼はまだ譲渡していないので、これには当たりません。
どこからが問題になるのかを表にすると、次のとおりです。
同じ請求書を2社と契約すると、入金は1回しかないのに、支払う相手は2社になります。
必ずどちらかに払えなくなるため、隠し通せるものではありません。
債権譲渡登記をしている場合は、登記の記録から審査の段階で分かることもあります。
比較のために並行して動くこと自体は問題ありません。
気をつけるのは、契約書に署名する前に、1社に絞っているかどうかです。
⚠ 「両方で審査が通ったから、両方と契約する」は不可
請求書を送ると最短10分で見積もり結果がメールで届きます(公式サイト)。今の候補と比べる材料にしてください。
法人・個人事業主が対象。手数料率・入金時期は申込内容により異なります。見積もり後の辞退の扱いは、申込み時に公式の案内でご確認ください(株式会社No.1公式サイト)。
並行して見積もりを取るときの進め方
相見積もりは、順番を決めておくと混乱しません。
相見積もりから契約までの順番
並行して見積もりを取るときの進め方
- 11比べる請求書を1枚決める。同じ請求書で出さないと、条件の差が請求書の差なのか会社の差なのか分からなくなる
- 222〜3社に同じ条件で見積もりを依頼する。2社間か3社間か、希望する入金日も同じに揃える
- 33振込額(手取り)で比べる。手数料率だけでなく、登記費用・事務手数料などを差し引いた金額を書面で出してもらう
- 44償還請求権の有無を確認する。売掛先が払えなかったとき、自社が買い戻す義務があるかどうか
- 551社に決めてから契約する。契約書(電子契約を含む)に署名する前に、他社には辞退を伝える
見積もりの読み方そのものはファクタリングの見積もりの見方で、
振込額の計算例を使って詳しく書いています。
断り方:短く、理由は1行でいい
辞退の連絡は、長く説明する必要はありません。
担当者も比較されることは分かっています。連絡手段は、見積もりをやりとりしたのと同じメールかフォームで構いません。
文面の例を置いておきます(そのまま使っても、言い換えても構いません)。
〇〇株式会社
ご担当者様
先日はお見積もりをいただき、ありがとうございました。
社内で検討した結果、今回は見送らせていただくことになりました。
お送りした請求書・通帳の写し等の資料について、取り扱い(破棄の可否など)をお知らせいただけますと幸いです。
(会社名・氏名)
ポイントは2つです。
① 理由を細かく書かない。
「他社の方が安かった」と書くと、条件を下げる提案が返ってくることがあります。
条件交渉をしたいならそれも一つの手ですが、断ると決めたなら「今回は見送ります」で十分です。
② 提出した資料の扱いを聞いておく。
見積もりや審査では、請求書・通帳のコピー・決算書(個人事業主なら確定申告書)などを出しています。
Easy factorの場合も、公式サイトでは必要書類として決算書(確定申告書)・請求書・通帳のコピーの3点を挙げています。
辞退後にそれらがどう扱われるかは会社ごとに違うため、辞退の連絡と一緒に聞いておくと安心です。
断ったあとに強く引き止められたら
普通の会社であれば、辞退の連絡に対しては「承知しました」で終わります。
次のような反応があった場合は、いったん立ち止まってください。
- 「今日中に決めないと、この条件は出せない」と即決を迫る
- 断ったのに、契約が成立しているかのように話を進めようとする
- 見積もりの段階で、手数料とは別の費用を先に払うよう求める
金融庁は、ファクタリングを装った違法な貸付けについて注意を呼びかけています。
特に次の点は、契約前に確認するよう示されています。
金融庁が示す、契約前に確認すべき点
- ✓受け取る金額が、売る債権の額に比べて著しく低くないか
- ✓契約書が債権の売買(債権譲渡)契約になっているか
- ✓売掛先が払えなかったとき、自社が買い戻す・自分の資金で払う義務がないか
- ✓表面上は償還請求権なしでも、実質的に自社がリスクを負う作りになっていないか
こうした取引は、契約書の形式ではなく実態によって貸付けと判断されることがあります。
不安がある場合は、金融庁の相談窓口(金融サービス利用者相談室)や警察の相談専用電話(#9110)に相談できます。
業者の見分け方はファクタリングの悪質業者・偽装ファクタリングの見分け方、
契約書で確認する項目はファクタリング契約書の注意点にまとめています。
比べる相手を1社持っておく意味
見積もりを断れると分かっていても、1社目で決めてしまう人は少なくありません。
急いでいると、比べる時間そのものが惜しく感じるからです。
それでも、同じ請求書でもう1社の見積もりを持っているだけで、判断は変わります。
今の見積もりが高いのか妥当なのか、比べる相手がいなければ分からないからです。
オンラインで完結する会社なら、請求書を送るだけで見積もりが出るので、比較の手間は小さくなります。
たとえばEasy factorの公式サイトでは、次の条件が示されています。
手数料2〜8%は下限と上限の幅で、自社の請求書に付く率は見積もりで初めて分かります。
率の数字だけで決めず、振込額と契約条件を並べて比べてください。
請求書を送ると最短10分で見積もり結果がメールで届きます(公式サイト)。今の候補と比べる材料にしてください。
法人・個人事業主が対象。手数料率・入金時期は申込内容により異なります。見積もり後の辞退の扱いは、申込み時に公式の案内でご確認ください(株式会社No.1公式サイト)。
よくある質問
Q. 見積もりを取ったら、必ず審査や契約に進まないといけませんか?
Q. 何社まで見積もりを取ってよいですか?
Q. 審査に通ったあとでも断れますか?
Q. A社と契約した請求書とは別の請求書を、B社に売るのは問題ですか?
Q. 辞退の連絡をしなかったらどうなりますか?
まとめ:迷ったら「契約書に署名したか」で考える
見積もりを断ってよいかどうかは、「契約書(電子契約を含む)に署名したか」で考えると整理できます。
署名する前なら、比較も辞退も自由です。署名した後は、契約書の定めに従います。
そして、同じ請求書で署名する相手は1社だけ。この線さえ守れば、相見積もりは遠慮せずに取って構いません。
条件を比べずに決めた1社目が、ずっと自社の相場になってしまう。
それを避けるためにも、次の請求書では、もう1社の見積もりを手元に置いてみてはどうでしょうか。
ご留意事項
本記事は一般的な情報提供を目的としています。契約の成立時期や解除の可否は、各社の規約・契約書の定めによって異なります。
手数料率・入金スピード・必要書類は申込内容や時期によって変わるため、実際のお申し込みにあたっては各社の最新の公式情報をご確認ください。
個別の法務・税務判断は弁護士・税理士等の有資格者にご相談ください。
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