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ファクタリングの見積もりの見方|手数料率より「振込額」で比べる確認項目

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結論から先に

この記事で分かること

  • 見積もりで最初に確認する3つの数字
  • 「〇%〜」は、あなたの請求書の率ではない
  • 手数料以外に差し引かれうる費用
  • 計算例:率が低い方が得とは限らない
  • 償還請求権(買戻し)の有無を確認する

ファクタリング会社から見積もりが届いた。手数料の欄には「5%〜」と書いてある。
では、この請求書を売ったら口座にはいくら入るのか——ここで手が止まる事業者は少なくありません。

見積もりは、並んでいる数字のどれが確定で、どれがまだ動くのかを分けて読むのがコツです。
この記事では、見積もりを受け取ってから契約するまでの間に確認する項目を、順番に整理します。

結論から先に

見積もりは「率」ではなく「いくら振り込まれるか」で比べる。

  • 見るべきは手数料率ではなく「振込額(手取り)」。率が低くても、別の費用が差し引かれれば逆転します
  • 手数料が「〇%〜」と幅で書かれていたら、自分の請求書に対する確定の率を書面で出してもらう
  • 手数料以外に引かれうる費用は、債権譲渡登記の費用・印紙代・振込手数料・事務手数料など。有無と金額を1つずつ確認する
  • 売掛先が払えなかったとき、自社が買い戻す義務があるか(償還請求権)を必ず確認する
  • 比べるときは、同じ請求書でもう1社から見積もりを取る

見積もりで最初に確認する3つの数字

見積書や見積もりの連絡に書かれている数字は、会社によって書き方がばらばらです。
それでも、次の3つだけは必ず拾ってください。

項目 何を見るか 注意点
買取対象額 売る請求書の額面(例:100万円) 請求書の一部だけを買い取る提示になっていないか
手数料 率(%)と金額(円)の両方 「〇%〜」の幅表記は確定値ではない
振込額(手取り) 実際に口座へ入る金額 手数料以外の費用を差し引いた後の額か

いちばん大事なのは3つ目の振込額です。
率だけを比べると、「手数料は安いが登記費用が別にかかる会社」と「手数料はやや高いが他に費用がない会社」の差が見えません。
最終的に資金繰りに効くのは、口座に入る金額だけです。

「〇%〜」は、あなたの請求書の率ではない

広告や最初の案内で見る手数料は、たいてい「2%〜」「5%〜」のように下限が書かれています。
これはその会社が提示しうる低い側の率で、すべての請求書にその率が付くわけではありません。

手数料は、一般に次のような要素で変わります。

  • 売掛先(請求書の支払い元)の信用力
  • 支払期日までの日数
  • 買い取る金額の大きさ
  • 2社間か3社間か(取引先に通知するかどうか)
  • その会社との過去の取引の有無

つまり、同じ会社でも、請求書が変われば率も変わります。
見積もりが幅で書かれている場合は、「この請求書なら何%で、振込額はいくらか」を確定した形で書面(メールでも可)に残してもらうのが基本です。
口頭で聞いた率と契約書に書かれた率が違っていたときに、根拠が残ります。

手数料以外に差し引かれうる費用

見積もりの段階で見落としやすいのが、手数料以外の費用です。
会社によって「かかる/かからない」「会社負担/利用者負担」が違うため、一つずつ確認します。

費用 公的な金額 確認すること
債権譲渡登記の費用 登録免許税は債権個数5,000個以下で1件7,500円(法務省)。司法書士に依頼する場合は別途報酬 登記が必要か。必要なら費用は誰が負担するか
契約書の印紙代 債権譲渡に関する契約書(第15号文書)は、記載金額1万円以上で200円(国税庁) 紙の契約か電子契約か。紙の場合の負担者
振込手数料 銀行・振込額によって異なる 振込額から差し引かれるか
事務手数料・審査料など 会社によって名目も金額も異なる 名目と金額。手数料率に含まれているか

登録免許税や印紙税の額は法令で決まっていますが、それを利用者が負担するかどうかは会社との取り決めです。
「登記が必要と言われたが、費用の話が出ていない」という場合は、振込額の計算にどう入っているのかを聞いてください。
なお、電子契約で紙の契約書を作らない場合の印紙の扱いは、契約する会社に確認してください。

登記そのものの仕組みはファクタリングの債権譲渡登記とは?費用と手続きを解説で詳しく書いています。

計算例:率が低い方が得とは限らない

仕組みを分かりやすくするため、架空の数字で比べてみます(実在の会社の条件ではありません)。
額面100万円の請求書を、A社とB社に見積もってもらったとします。

A社 B社
手数料率 6%(60,000円) 7%(70,000円)
登記の費用(利用者負担) 登録免許税7,500円+司法書士報酬(仮に30,000円) 登記なし
その他の費用 事務手数料(仮に10,000円) なし
振込額 892,500円 930,000円

この例では、率が1ポイント低いA社の方が、手取りは37,500円少なくなります。
比べる軸を「率」から「振込額」に変えるだけで、判断が逆になることがある、という一例です。
実際の費用は会社ごとに違うため、必ずご自身の見積もりで計算してください。

償還請求権(買戻し)の有無を確認する

見積もりの金額と同じくらい重要なのが、売掛先が支払わなかったときに誰が損をかぶるかです。

ファクタリングは売掛債権の売買です。
売掛先が倒産などで払えなくなったとき、その損失を買い取った会社が負うのか、利用者が買い戻すのかは、契約の「償還請求権」の有無で決まります。

金融庁は、次のような取引について注意を呼びかけています。

  • 受け取る金銭が、債権額に比べて著しく低い
  • 譲渡した債権の回収を利用者に任せ、回収できなかったら利用者が買い戻す・支払う必要がある

こうした取引は、契約書の形式ではなく経済的な実態に照らして判断され、貸付けと同じ機能を持つと見られれば貸金業に当たる可能性がある、とされています。
見積もりの段階で「売掛先が払えなかった場合、こちらに支払い義務はありますか」と聞き、答えを書面で残しておくと安心です。

見分け方の詳細はファクタリングの悪質業者・偽装ファクタリングの見分け方にまとめています。

振込のタイミングと条件を確認する

見積もりに「最短即日」と書かれていても、それは条件がそろった場合の最短です。
次の点を、見積もりの時点で聞いておきます。

振込のタイミングと条件を確認する

  • ✓何時までに書類と契約がそろえば、当日中に振り込まれるか
  • ✓面談(オンラインを含む)や本人確認は必要か。何日かかるか
  • ✓追加書類を求められた場合、振込日はどう変わるか

資金が必要な日が決まっているなら、「〇日までに入金が必要」と最初に伝えるのが確実です。
間に合わないと分かれば、その時点で他の会社を当たれます。

2社目の見積もりは「同じ請求書」で取る

1社の見積もりだけでは、その条件が高いのか安いのか判断できません。
比べるなら、手元の見積もりと同じ請求書・同じ金額でもう1社に見積もりを依頼してください。
請求書が違うと、率の差が会社の違いなのか請求書の違いなのか分からなくなります。

比べるときは、次の5点を横に並べます。

  1. 振込額(手取り)
  2. 確定した手数料率と金額
  3. 手数料以外の費用の有無と金額
  4. 償還請求権の有無
  5. 振込までの日数と条件

見積もりを取ったからといって、契約する義務はありません。
条件が合わなければ断って構いませんし、他社の見積もりを材料に交渉することもできます。
交渉の進め方はファクタリング手数料は交渉できる?安くする5つのコツで解説しています。

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手元の見積もりと同じ請求書で出してもらうと、差がそのまま比べられます。

法人・個人事業主が対象。売掛先が個人の場合は対象外です。手数料率・入金時期は申込内容により異なります(株式会社No.1公式サイトおよびA8.net掲載情報)。

契約する前の最終チェック

見積もりに納得して契約書を受け取ったら、署名の前に次の点を見積もりと照らし合わせます。

署名の前に確認すること

契約する前の最終チェック

  • ✓契約書の買取額・手数料・振込額が、見積もりで確定した数字と一致しているか
  • ✓見積もりで聞いていない費用の項目が増えていないか
  • ✓償還請求権の有無が、説明どおりに書かれているか
  • ✓売掛先が支払った後、自社が回収金を渡す期日と方法(2社間の場合)
  • ✓解約や違約金に関する条項

契約書の読み方はファクタリング契約書の注意点|印紙は必要?確認すべき7項目でも確認できます。

よくある質問

Q. 見積もりだけ取って、契約しなくても大丈夫ですか?

A. 見積もりは契約ではないため、条件が合わなければ断れます。見積もりの依頼に費用がかかるかどうかは、念のため事前に確認してください。

Q. 見積もりと契約時で手数料が変わることはありますか?

A. 見積もりが幅で示されていた場合や、審査で追加の書類を確認した結果、率が変わることはあり得ます。確定した率と振込額を書面で受け取り、契約書と照らし合わせてください。

Q. 手数料が極端に安い見積もりは信用してよいですか?

A. 率だけで判断せず、手数料以外の費用と償還請求権の有無を確認してください。振込額で比べれば、別の名目の費用で差が埋まっていないかが分かります。

Q. 他社にも見積もりを頼んでいると伝えてもよいですか?

A. 伝えて構いません。比較されていると分かった方が、条件を見直してもらえる場合もあります。

まとめ

  • 見積もりは振込額(手取り)で比べる
  • 「〇%〜」の幅表記は、確定した率を書面で出してもらう
  • 登記・印紙・振込手数料・事務手数料は、有無と負担者を1つずつ確認する
  • 償還請求権の有無は必ず確認する
  • 2社目の見積もりは同じ請求書で取る

手数料の相場感を先に知りたい場合はファクタリング手数料の相場は2〜20%、今の会社の条件が適正かを確かめたい場合はファクタリングの乗り換えで手数料は下がるのかもあわせてご覧ください。


ご留意事項

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の資金調達手段を推奨するものではありません。
計算例の数字は説明のための架空のもので、実在の会社の条件ではありません。
手数料率・費用・入金スピードは申込内容や時期により異なります。実際のお申し込みにあたっては各社の最新の公式情報をご確認ください。
個別の税務・法務判断は税理士・弁護士等の有資格者にご相談ください。

事業承継・M&Aを含む経営全般のご相談は pharma-ma@g-aid.co.jp まで。

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