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「ビジネスローンを申し込みたいが、保証人を立てられる知り合いがいない」「第三者に迷惑をかけたくないから保証人なしで借りたい」——資金調達を検討する事業者の方から、こうした声はよく聞かれます。結論から言うと、ノンバンク等が提供する多くのビジネスローンは、そもそも第三者保証人を必要としない「無担保型」が主流です。ただし、これは「誰の保証も一切発生しない」という意味ではありません。この記事では、ビジネスローンにおける保証人・担保の実際の扱い、代表者本人の保証(経営者保証)との違い、経営者保証を外せる公的な制度、そして保証人を立てたくない場合に検討できる代替手段までを整理します。
ビジネスローンに「第三者保証人」は原則不要
ビジネスローンと呼ばれる商品の多くは、申込者本人(法人・個人事業主)以外の第三者に保証人を依頼する必要がない「無担保・保証人不要」を謳っています。担保となる不動産や、返済を肩代わりしてくれる知人・親族の保証人を用意できなくても、事業の状況や代表者個人の信用情報などを踏まえた「信用評価」によって融資の可否が判断される仕組みです。これは、不動産などの担保を必要とする銀行融資と比べて、審査から着金までのスピードが速いことの理由の一つでもあります。
「第三者保証人不要」と「代表者の連帯保証」は別の話
ここで注意したいのが、「第三者保証人が不要」であることと、「代表者本人が一切の責任を負わない」ことはイコールではないという点です。法人がビジネスローンを利用する場合、代表者以外の第三者の保証人は不要でも、代表者自身が会社の連帯保証人となることを求められるケースがあります。これは一般に「経営者保証」と呼ばれるもので、会社が返済不能になった場合に、代表者個人が会社に代わって返済義務を負う契約です。
つまり「保証人なしで借りられる」という言葉が指しているのは、多くの場合「代表者以外の第三者保証人が不要」という意味であり、代表者自身の保証まで免除されるとは限りません。申し込む前に、契約条件のどの部分が「不要」とされているのかを、各社の公式情報で必ず確認する必要があります。
経営者保証を外せる公的な制度もある
代表者個人の経営者保証についても、近年は負担を軽くする公的な取り組みが進んでいます。中小企業庁は、経営者保証に関するガイドラインの普及を進めており、一定の要件(法人と経営者個人の資産・経理が分離されている、財務基盤が安定している等)を満たす中小企業者について、経営者保証を提供しないことを選択できる信用保証制度が用意されています。2024年からは、保証料率の上乗せを条件に経営者保証を外せる制度も始まっています。
また、日本政策金融公庫でも、小規模事業者経営改善資金(マル経融資)や、一定の要件を満たす場合に経営者保証を求めない融資制度など、「保証人に依存しない融資」の枠組みを設けています。ただし、これらは公的機関・政府系金融機関を窓口とする制度融資であり、審査には一定の期間がかかります。急な資金需要に対応する目的で使われることが多い民間のビジネスローンとは、資金化までのスピード感が異なる点は理解しておく必要があります。
経営者保証を外せるかどうかの判断基準となっているのが、中小企業庁と全国銀行協会が公表している「経営者保証に関するガイドライン」が定める3つの要件です。具体的には、①法人と経営者個人の資産・経理が明確に分離されていること、②財務基盤が強化されており法人のみの資産・収益力で返済が可能と見込まれること、③金融機関に対して財務情報を適時適切に開示し経営の透明性を確保していること、の3点です。これらを満たす中小企業者は、金融機関との協議によって経営者保証なしでの借入れを選択できるとされています。
さらに2022年12月には、経済産業省が金融庁・財務省と連携して「経営者保証改革プログラム」を策定しました。スタートアップ・創業、民間金融機関による融資、信用保証付融資、中小企業のガバナンスという4つの分野で、経営者保証に依存しない融資慣行の確立を進める内容です。2024年3月に始まった保証料率上乗せ型の制度についても、利用にあたっては、過去2年間の決算書等を金融機関の求めに応じて提出していること、直近の決算で代表者への貸付金等が無いこと、役員報酬等が社会通念上適切な範囲を超えていないことといった要件が定められています。これらはいずれも法人側の財務・ガバナンス体制が前提となる制度であるため、設立間もない事業者や決算内容が整っていない事業者がすぐに使えるとは限りません。
保証人・担保について確認すべきチェックポイント
保証人・担保について確認すべきチェックポイント
- ✓第三者保証人が不要なのか、代表者本人の連帯保証も不要なのかを、契約前に商品説明・重要事項説明で確認する
- ✓個人事業主の場合、事業用の借入であっても、事業主個人の信用情報・返済能力が審査対象になる
- ✓「無担保」であっても、返済が滞れば代表者個人の資産や信用情報に影響が及ぶ可能性がある契約条件になっていないかを確認する
- ✓複数社を比較する場合は、金利・限度額だけでなく、保証条件の違いも比較材料に入れる
- ✓公的な保証制度(信用保証協会・日本政策金融公庫等)を使う余地があるかは、必要な資金化スピードと照らして検討する
保証人・担保という前提そのものを避けたい場合の選択肢
「保証人や担保という仕組み自体を避けたい」「代表者個人の信用情報に融資の記録を残したくない」という場合、選択肢になり得るのが、借入とは異なる資金調達方法である「ファクタリング」です。ファクタリングは、自社が保有する売掛債権(請求書)をファクタリング会社に売却し、支払期日より前に現金化するサービスで、法的な性質は「融資」ではなく「債権の売買」です。
借入ではないため、そもそも保証人や担保という概念自体が生じません。審査で見られるのは申込者自身の信用力ではなく、主に売掛先(取引先)の支払能力です。そのため、代表者個人の信用情報に不安がある場合や、そもそも保証人を立てるという行為自体を避けたい場合の選択肢として検討されることがあります。一方で、手数料は融資の金利と比べて割高になりやすく、資金化できるのはあくまで自社が保有する売掛金の範囲内である点には注意が必要です。
自社の売掛金がどの程度の条件で資金化できるかを知りたい場合は、まず見積もりを取って比較してみるのが実務的です。
用意するのは決算書・請求書・通帳コピーの3点だけ。見積もりだけで終わっても構いません。
法人・個人事業主が対象。売掛先が個人の場合は対象外です。手数料率・入金時期は申込内容により異なります(金額は株式会社No.1公式サイトの記載)。
※法人・個人事業主で、買取可能な売掛金をお持ちの方が対象です。売掛先が個人の場合は対象外です。
まとめ
ビジネスローンの多くは第三者保証人を必要としない設計になっていますが、法人の場合は代表者本人の連帯保証(経営者保証)を求められることがあり、「保証人不要」の範囲は商品ごとに異なります。経営者保証そのものを外したい場合は、信用保証協会や日本政策金融公庫が用意する公的な制度も選択肢になりますが、審査には時間がかかります。保証人や担保という前提そのものを避けたい場合は、借入ではないファクタリングのような資金調達方法も比較検討の対象になります。いずれの方法を選ぶ場合も、契約条件・保証の範囲・手数料や金利を必ず公式情報で確認したうえで申し込むことが重要です。
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